シリコンバレーのビジネスコンテスト「PACT」にて最優秀賞を受賞!

シリコンバレーでも有数のインキュベーションセンターであるPlug and Play Tech Center主催による、世界中のベンチャー企業を対象としたビジネスコンテストPlug and Play Acceleration and Collaboration Track(PACT)にて、株式会社パンカクは世界中から選抜された47社の中から最も革新的な3社に送られる「Innovation Winner」として表彰されました。

@nobiさんのtwitterでも取り上げられちょっとした話題になりましたが、

おー!Pankaku柳沢さん凄い!世界に認められた! RT @hokayan: RT @yyanagisawa: 多分世界最高のベンチャーインキュベーションセンターで、世界中から集まった47社の有望なスタートアップの中で最もイノベーティブと認められた3社に選ばれたってことです。

http://twitter.com/nobi/status/5302794665

P&Pの紹介も含め、その辺について簡単に書いてみようと思います。

世界有数のホットなスタートアップが集まる場所P&P

10月28日から10月30日にかけてシリコンバレーのSunnyvaleにあるPlug and Play Tech Center(通称P&P)に行ってきました。

P&Pはテクノロジーベンチャー企業に対し、Fundingをはじめ様々なサービス提供を行う世界有数のインキュベーションセンターで、入居企業への資金調達支援実績は総額約4,500億円にのぼり、GooglePaypalへの投資、事業支援なども行った実績があります。


Plug and Play Tech Center外観


P&P 1Fロビー


iPhoneパビリオン


数多くの実績があり、世界中からアトレプレナーが集まりしのぎを削っている場所であるにもかかわらず、全体的にカラフルでオープンな雰囲気の演出の仕方が非常にうまいと感じました。

オープンさとはトレードオフでセキュリティが甘い部分もあり、ブース会話が筒抜けだったりパーティションが低すぎて丸見えだったり、入居者の中には不安を覚える人もいるようです。しかしスタートアップにとって最も重要なのは、セキュリティではなく、自社の競合も含め多くのアントレプレナーと交流し合い刺激し合いフィードバックを得て化学反応を起こして大爆発を起こすことです。P&Pは、そのオープン性ゆえにそういった化学反応が起こりやすく、またそういった化学反応を期待して世界中から優秀な人材が集まってくるのでしょう。

参考

Plug and Playに関する日本語のリソースは限られているものの、いくつかのブログでとり上げられていたのでリンクを貼っておきます。
http://akarisaka.yoka-yoka.jp/e205963.html
http://www.uchidayu.net/diary/?p=256
http://ylogue.blogspot.com/2009/10/plug-and-play-tech-center.html

PACTとは

今回P&Pに行ったのは、Plug and Play Acceleration and Collaboration Track(PACT)というイベントに参加するためでした。PACTは世界中から総勢200名を超える人が集まるビジネスコンテストで、シリコンバレーにおけるトップレベルの著名な投資家たちの前で自社のビジネスをアピールできる非常に貴重な機会です。例えば去年のPACTにはグーグルに投資したことで有名なエンジェル投資家Ron Conway氏などが来ていました。http://www.youtube.com/watch?v=cV8jFCxAqoY

日本国内での20社以上の応募企業の中から選抜の末、日本からはパンカクとNET OFFの2社が参加し、PACTでは世界10カ国以上から選抜された前途有望なベンチャー企業47社がプレゼンテーションを行いました。

パンカクのプレゼン内容

プレゼンはもちろん英語です。今まで英語のプレゼンをしたことがなく不安があったものの、プレゼンの内容・言い回しに関してはサンブリッジ・パートナーズのアレン・マイナーさん(オラクル日本法人の創業社長)や川鍋さんにみっちりコーチしていただきました。

パンカクは、米AppStoreで一位を獲得したiPhoneゲーム「LightBike」と、iPhoneAndroidなどのスマートフォン向けのゲーム対戦・課金プラットフォーム「Pankaku-net」と、開発中の「LightBike2」についてプレゼンを行いました。


プレゼンの様子


プレゼンの前日もレッドブルをキメながら寝ずに台詞回しの修正や練習、「LightBike2」のムービーの編集などを行っていて一睡もしない状態で本番に臨み、準備が万全であったとは言い難かったものの、いざ本番になってみるとスラスラとプレゼンでき、途中ギャラリーから笑いと拍手をいただきながらもアドリブを返す余裕まであったのは自分のことながら意外でした。結果として、47社の中から3社に贈られる実質の最優秀賞である「Innovation Winner」の賞をいただけました。

正直言ってシリコンバレーで英語のプレゼンを行うことが決まったときは本当にどうなることかと思いましたが、今回の成功で、英語のスピーチであっても十分に準備さえ行って臨めばはっきり言って全く問題にならないということがわかりました。

特にシリコンバレーは移民ばかりで、みんな下手くそで訛った英語を話すので、片言の英語でもみんな何とも思っていません。そもそもP&PのCEOであるSaeedの英語からして相当訛っています。昨年のTC50の頓知ドットの井口さんのプレゼンもそうですが、日本人の英語が下手くそなのはもはやハンデではありません。(他の国の人たちもみんな下手くそです。)一番良くないのは萎縮してアピールする機会を逃すことだということを身をもって実感しました。


柳澤(左)とエジケン(右)とレッドブル(中央)


また、同じく日本から参加したNET OFFさんも同賞を獲得し、日本の企業が「Innovation Winner」3社のうち2社を占めるという快挙を成し遂げました。シリコンバレーのVCおよび世界中から集まったアントレプレナーに日本のベンチャーの優秀さを再認識させることができたのではないかと思います。

日本には素晴らしいアントレプレナーが沢山いるものの、多くは日本国内のマーケットばかり見ていて、もっと大きなマーケットをみすみす逃している企業が非常に多いことを残念に思います。パンカクのように小規模なベンチャーでも海外のマーケットを狙え、かつ海外においてもプレゼンスを発揮できるのだということに気付いてほしい。「まず日本のマーケット」という思考停止を脱し、全世界規模で見て最も大きなマーケットにチャレンジする日本のベンチャーが一社でも増えたら嬉しいです。パンカクもそんな日本企業のひとつになれるよう全力を尽くしたいと思います!


サンブリッジアレン・マイナーさん、川鍋さん、ネットオフ黒田さん、池田さん、三菱地所田中さん、牧さんとともに。

プレスリリース引用

iPhone向けアプリケーションの開発を行っている株式会社パンカク (所在地:神奈川県藤沢市代表取締役:柳澤康弘、以下パンカク)は、2009年10月29日(現地時間)に行われたシリコンバレーでも有数のインキュベーションセンターであるPlug and Play Tech Center主催による、世界中のベンチャー企業を対象としたビジネスコンテストPlug and Play Acceleration and Collaboration Track(PACT) 2009にて、世界中から選抜された47社の中から最も革新的な3社に送られる「Innovation Winner」として表彰されました。

コンテストでは、今年2月米AppStore有料アプリランキングで1位を獲得し累計180万DL以上を記録している世界的人気iPhoneゲーム「LightBike」や現在開発中の「LightBike2」、iPhone向けゲーム対戦・課金プラットホーム「Pankaku-net」が審査員の方々から高い評価をいただきました。

パンカクでは、2008年7月のiPhone 3Gの発売に伴い、世界各国の中で最もiPhoneユーザが多いアメリカ市場をメインターゲットとしてiPhoneアプリケーションを精力的に開発してきました。パンカクは、音響合成や拡張現実(Augmented Reality)など先進的かつユニークな技術を利用した11個のアプリケーションをリリースし、多くの実績を持つiPhoneアプリケーション開発のリーディングカンパニーです。現在は、「LightBike」に続くゲームアプリケーションやスマートフォンゲームプラットフォーム「Pankaku-net」の開発、ハードウェアメーカーと共同でスマートフォンと通信できるアクセサリの専用アプリケーション開発などに取り組んでいます。日本発世界一を目指し、全世界の40億台のモバイルマーケットを視野に入れた事業活動を行っています。

http://www.pankaku.co.jp/pr_20091104.html